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Ettan DIGE User's Day 2008 - 「千の報告から見る2D-DIGE」 開催報告

Ettan DIGE User's Day 2008 開催プログラムの詳細

2008年7月2日(水)に行われた本セミナーには、100名近いお客さまにご参加いただきました。遠方からお越しいただいた方も多く、たくさんの研究者の方々が2D-DIGE技術に関心を寄せられていることを実感する1日となりました。

Brian Hood からの発表風景。弊社スタッフから見た2D-DIGEについてのメリット、そして未来の展望についてご紹介しました。主催者講演(1) 『千の報告から見る2D-DIGE』
Brian Hood (GEヘルスケア・ジャパン株式会社)

弊社Brian Hoodの発表では、2D-DIGE技術を用いた論文報告から、使用サンプルが多岐に渡っていること、論文報告が増加の一途でありディファレンシャル解析技術の第一手法として確立されていること、などの分析結果を示しました。

つづいて最近の研究例として、Saturation Labelling Dye(サチュレーションダイ)を用いた膵臓がんバイオマーカー探索例のご紹介、また、DIGEアプリケーションの応用例として、2D-DIGEよりも汎用的な手法である1D-DIGEの利用、システインの酸化還元解析(レドックス解析)や、バイオ医薬品精製時の混入Host Cell Proteinの検出などを挙げました。最後に2-D DIGEに関連する新製品のご紹介とともに、今後の更なる発展へのサポートをお約束し、発表を終えました。


2D-DIGEが誰でも成功できる実験技術であること、バイオマーカー探索をはじめとしたプロテーム研究には、何よりも臨床医や企業との連携が重要であることを熱っぽく語っていただきました。主催者講演(2)  『2D-DIGE; 小さな工夫と大きな成果そして残された課題』
近藤 格 様 (国立がんセンター研究所)

共催の近藤先生からは、国立がんセンターでのEttan DIGEの稼動環境と取得データのクオリティについてご講演いただきました。

がん研究においては、レーザーマイクロダイセクションによる疾患部の切除と、非常に検出感度の高いSaturation Labelling Dye(サチュレーションダイ)との組合せでわずか3,000~5,000個の細胞で精度の高い解析が可能であること、また泳動後の染色操作がないため、ハイスループット解析にも対応していることを示していただきました。

取得データのクオリティについては、所属の臨床医スタッフ(実験未経験者を含む)の泳動失敗率がわずか5~10%に過ぎないことを示し、適切なプロトコールさえあれば、2D-DIGEは誰でも結果が出せる技術であることをわかりやすくご説明いただきました。これから2D-DIGEに挑戦する方や、二次元電気泳動でお悩みの方にとって非常に有用な情報であったのではないでしょうか。

また、プロテオミクス研究成功の秘訣として、臨床医や企業とのコネクションをもって進めることが重要と述べ、今後の課題として2D-DIGE技術の伝達を含む積極的な情報交換、DIGE技術の限界と補完的なテクノロジーの模索を挙げて締めくくっていただきました。

※近藤先生が執筆されている「DIGE道場」をバイオダイレクトメールで大好評連載中です。ご講演でも「研究は体力勝負!」と仰っていた先生ご自身が、連載タイトルの名付け親です。ぜひご一読ください!

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タイトルにもあるようにユーモアを交えたご講演で、個々のスポットではなく2D-DIGEパターン全体を比較対象とした機能解析例をご紹介いただきました。招待講演(1) 『迷探偵マイホームズの2D-DIGEプロファイリングによる犯人探し』
長田 裕之 様 (理化学研究所 基幹研究所)

ユニークなタイトルが示すように、作用機序が明らかになっていない抗がん剤について、2D-DIGEパターンによる“プロファイリング”からその機構を類推、検証する例をご紹介いただきました。

解析の流れとして、まず機序が未知である化合物を作用させた細胞抽出タンパク質の2D-DIGEパターンと、あらかじめ作成したデータベース上の既知化合物(抗がん剤)を処理した細胞タンパク質の2D-DIGEパターンとを比較し、類似のパターンを示す既知化合物から新規化合物の作用機序を類推し、最終的に機能を決定するための検証を行っていました。

発表では2つの“事件簿(化合物解析例)”を挙げてご説明いただきました。2D-DIGEのパターン比較を用いたこの手法により、表現系に示されるまでのシグナル伝達経路中における化合物の作用点までを、正確に類推できた事例を順に追って示していただきました。このように、「変動があったタンパク質全体の動き」を対象とした統計解析手法が、機能解析の解明に役立つ技術であることを明快な実験結果とともに語っていただきました。


「2D-DIGEで得られた結果をどのように生物学的意義につなげるかが今後の課題」と述べ、2D-DIGE技術の有用性とともに、いかにしてDIGEの結果から生物学的知見が得られるかについて熟考されていました。招待講演(2) 『2D-DIGEとタンパク質解析』
近藤 淳 様 (田辺三菱製薬株式会社 先端医療研究所)

創薬プロセスにおけるどの場面で2D-DIGE技術が有効であるか、また「2D-DIGEの結果をいかにして生物学的意義として解釈するか」について発表をいただきました。

自身が携わった2D-DIGE解析例として、創薬ターゲット探索、薬効機序解析、バイオマーカー探索を挙げてご紹介いただきました。

創薬ターゲット探索では、虚血性心疾患モデル動物を用いた心筋梗塞関連タンパク質の特定を例に挙げ、変動のあったタンパク質スポットの内、約20%がこれまでに報告のないタンパク質であり、2D-DIGEにより新たな知見が得られたことを述べておられました。

また、薬効機序の解析例として、異性体により傷害回復活性の有無を示す低分子化合物の結合タンパク質の変動と組織変動(傷害時vs回復時)から起こるタンパク質スポット変動の比較解析、最後に高発現タンパク質を除去した血しょうサンプルを用いたバイオマーカー探索例をご紹介いただきました。

一連の発表内容からは、2D-DIGE技術が創薬プロセスのさまざまな場面で有用であろう結果をもたらしていることを明らかにしていただきました。それと同時に、数ある変動スポットからの優先順位付けや、喫煙や飲酒などのあらゆるファクターが与える影響をどのように考慮していけば良いかについて、現在でも試行錯誤されている様子が伺えました。2D-DIGEの更なる技術発展、2D-DIGEが与える結果をいかにして“生物学的意義”として解釈するか、の2点を製薬メーカーの視点から見た課題として挙げ、講演を締めくくっていただきました。


パネルディスカッション

主催者講演と招待講演の間に、パネルディスカッションを行いました。パネラーとして、平野 久 先生(横浜市立大学)、戸田 年総 先生(東京都老人総合研究所)をお招きし、主催の近藤先生を加えた3人によって、当日来場されたお客さまから寄せられたご質問についてご意見を述べていただきました。

セミナーの合間の短い時間にも関わらず皆さまから多くのご質問をいただいた他、パネラーの先生方に積極的にご質問するお客さまの姿も見受けられ、2D-DIGEや二次元電気泳動への関心の高さが伺えました。総じて、活発な議論が行われた、非常に有用なパネルディスカッションとなりました。

たくさんの質問に懇意にご回答くださったパネラーの先生方です。本当にありがとうございました! パネラーの先生方のコメントを書き取るお客さまの姿が印象的でした

懇親会の様子

セミナー後には懇親会が開かれました。ご講演いただいた先生方やパネラーの方々へ個々に質問をぶつける姿、ユーザー同士での意見交換、弊社スタッフへの質問など、ここでも盛り上がりを見せました。

セミナー終了後の遅い時間にも関わらず、たくさんの皆さまにお集まりいただきました。

まとめ

セミナーで行われた研究成果についてのご講演ならびに、皆さまにもご協力をいただいたパネルディスカッションの内容からは、2D-DIGE技術の現状と可能性、そして今後の課題点が明確になったように感じます。
本セミナーで得られたこれらの点を参考にさせていただき、弊社といたしましては、サポート環境の充実、新製品の開発など、より多くの皆さまに2D-DIGE技術をご活用いただける環境づくりに努力を続けていく所存でございます。

アンケート回答からは、ほとんどの方が次開催を要望されており、私たちも大変喜んでおります。
次開催では、より皆さまのご要望を取り入れた会を開催したいと考えております。
その際には、皆さまにご協力いただく点もあるかと存じますが、何卒よろしくお願いいたします。

この度は、ご多忙の中ご参加いただきましたことに重ねて御礼を申し上げます。


DIGEイメージ画像

開催概要

主催

国立がんセンター研究所 プロテオーム バイオインフォマティクス プロジェクト 近藤 格 プロジェクトリーダー
GEヘルスケア・ジャパン株式会社

日時

2008年7月2日(水) 14:00開演 (13:30受付開始)

場所

品川イーストワンタワー(品川駅港南口より徒歩1分) 21階 大会議場

参加費

無料(事前参加登録制

定員

120名

プログラム

13:30 受付開始
14:00~14:05 開会の辞
14:05~14:35 主催者講演(1)『千の報告から見る2D-DIGE』
GEヘルスケア・ジャパン株式会社
14:35~15:05 主催者講演(2)『2D-DIGE; 小さな工夫と大きな成果そして残された課題』
国立がんセンター研究所 近藤 格 プロジェクトリーダー
15:05~16:15 パネルディスカッション
司会:横浜市立大学 国際総合科学研究科 生体超分子科学専攻 平野 久 教授
パネラー:国立がんセンター研究所 近藤 格 プロジェクトリーダー 他
16:15~16:30 休憩(コーヒーブレイク)
16:30~17:10 招待講演(1)『迷探偵マイホームズの2D-DIGEプロファイリングによる犯人探し』
理化学研究所 基幹研究所 ケミカルバイオロジー研究領域 長田 裕之 領域長
17:10~17:50 招待講演(2)『2D-DIGEとタンパク質解析』
田辺三菱製薬株式会社 先端医療研究所 シーズ探索研究部 バイオマーカー探索グループ 近藤 淳 主幹
17:50~18:00 閉会の辞
18:15~20:00 懇親会(Foodiun Bar「一瑳」品川店、品川イーストワンタワー1F)

*プログラム内容は変更になる場合がございます。予めご了承ください。

参加ご登録

本セミナーの参加ご登録の受付は終了しました。


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