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IN Cell User's Day 2009 講演要旨

IN Cell Analyzer 1000による新規DNA損傷評価指標の開発と応用

長崎大学大学院医歯薬学総合研究科放射線医療科学専攻 鈴木啓司

自然界にも広く存在する放射線には、可視光線から紫外線あるいは電磁放射線など様々な種類のものが含まれている。中でも、波長の短い電磁放射線(X線やγ線)は、生命医療の現場で、診断や治療など幅広い用途で利用されている電離放射線である。さらに最近では、陽子線や重粒子線などの粒子放射線が、難治性の癌にも効果のある新しい放射線治療に利用できるとして注目を集めている。このような電磁放射線や粒子放射線は、そのエネルギーが核内のDNAに吸収されることから、DNAの二重鎖切断が誘導され、これが細胞に対して致死作用を示すDNA損傷であることが明らかにされている。

細胞は、このような致死性のDNA損傷に対し応答する分子機構を持っており、この機構はDNA損傷チェックポイントとして広く知られている。我々は、正常ヒト細胞の放射線応答の全貌を明らかにする目的で、放射線応答の初期プロセスから後期プロセスまでを、蛋白質のリン酸化を指標にして解析している。その結果、DNA二重鎖切断によるDNA損傷応答は放射線照射後数分以内に惹起されること、その後数時間の間にDNA損傷情報が増幅されること、この増幅にはATM機能依存的な連鎖的蛋白質リン酸化が必須であること、放射線照射数日後でも残存するDNA損傷があり、新たな細胞死のモードである永続的(不可逆的)細胞周期停止に関与していること、などを明らかにしてきた。これらの研究の中で、増幅されるDNA損傷情報を定量的に評価できる新たな指標を開発する要が生じ、DNA損傷情報を発する基点の数とその増幅量をともに加味した指標としてSOIDを新たに開発した。SOIDは、IN Cell Analyzerに搭載された機能を駆使することによって初めて求められる指標で、従来、FCMなどで求められていた単純な蛍光量を遥かにしのぐ、多変量解析を可能にする指標である。

本講演では、SOIDの紹介と、合わせてDNA損傷応答研究の中で果たすSOIDの意義について議論する。さらには、放射線によるDNA損傷応答の研究だけではなく、環境中に存在する様々なDNA損傷物質の影響研究への応用にもふれる予定である。


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