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IN Cell User's Day 2012 講演要旨

タンパク質SUMO化を標的とした阻害剤の探索

独立行政法人理化学研究所 基幹研究所
吉田化学遺伝学研究室/ケミカルゲノミクス研究グループ
伊藤 昭博

SUMO (Small Ubiquitin-like Modifier) は名前の由来のとおり、ユビキチンによく似た構造を持つ約12 kDaほどの小さなタンパク質であり、ユビキチンと同様に標的タンパク質のリジン残基の ε-アミノ基との間に共有結合を生じる事でタンパク質を修飾する。ユビキチンと同様に酵母からヒトまで幅広く保存されているが、その機能はユビキチンと異なる。SUMOはタンパク質の安定化、細胞内局在、活性、タンパク質間相互作用などをコントロールすることにより、転写調節、核-細胞質輸送、DNA複製、DNA修復などに関与する。SUMO化は、ユビキチン化と同様に複数の酵素 (E1, E2, E3) が関与する多段階の反応から成る。また、SUMO化は可逆的で、脱SUMO化酵素であるSENPにより脱SUMO化される。最近、タンパク質の異常なSUMO化が神経変性疾患やがんなどの疾患と密接に関与していることが明らかになり、タンパク質SUMO化を制御する酵素群は疾患治療のための標的分子になると期待されている。

我々はSUMO化を阻害する低分子化合物を探索するために、熊本大学の斎藤寿仁教授等のグループが見出した細胞ベースのin situ SUMO化アッセイ系を利用したスクリーニングシステムの開発を共同で行った。本法は、タンパク質のSUMO化を核膜周辺におけるGFP-SUMOの蛍光シグナルとして検出するものであり、蛍光顕微鏡下でGFPの蛍光シグナルの減少させるサンプルを様々なライブラリーから探索した。その結果、イチョウの葉の主要な成分の一つであるギンコール酸を含む複数の低分子化合物がタンパク質SUMO化阻害活性を有することを見出した。本発表では、化合物によるSUMO化阻害の分子機構および抗がん剤としての可能性について議論したい。

加えて、in situ SUMO化スクリーニング系を発展させたin situ 脱SUMO化スクリーニングシステムを開発し、SENP1阻害剤の探索を行った。本法はSENP1の脱SUMO化活性依存的に減弱したGFP-SUMOの蛍光シグナルを賦活させる化合物を探索するものである。今回、IN Cell Analyzer 2000を用いてスクリーニングを行うことにより、蛍光顕微鏡下で行った時と比べて、格段にスループットが向上した。本発表では、in situ脱SUMO化アッセイの概要とその結果について紹介したい。


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