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IN Cell User's Day 2012 講演要旨

DeltaVision高解像度顕微鏡システムのご紹介
研究事例:プラスミド分配をガイドする、らせん状モータータンパク質SopA

GEヘルスケア・ジャパン株式会社 ライフサイエンス統括本部
アプリケーション営業1課 波田野 俊之

生きた細胞内では、常に動的な変化が起きており、その変化を解明することにより生命科学および創薬開発に対し有益な知見を得ることが可能となる。細胞の動的な現象として、細胞分裂、細胞の移動、メンブレントラフィック、染色体分配などに関与するタンパク質、DNAまたは細胞形態の変化などを挙げることができる。これまでに、これらの分子局在、細胞形態については主に共焦点顕微鏡を用いられてきた。しかしながら、共焦点顕微鏡で用いる強いレーザーは、細胞毒性や観察対象の褪色を引き起こしやすいことから、細胞内の微量なタンパク質や小さな構造体の観察、生きたままの長期的な観察は困難であった。これらの観察を行うためには、高解像度の画像獲得を行うことだけでなく、細胞毒性を必要最低限に抑えるために、微弱な励起光を用い、かつ長時間の安定したタイムラプス観察が可能なシステムを必要とする。これらの問題点を克服するため、数学的手法用いて撮影した像から、本来の蛍光シグナルの位置情報を算出するデコンボリューション法が確立された。本発表では、このデコンボリューション法に最適化したDeltaVision高解像度顕微鏡システムについてご紹介する。また、デコンボリューション法により、バクテリアのような数マイクロメートル足らずの細胞内構造を解析し、新たな発見につながった下記研究例もご紹介する。

大腸菌の性決定因子Fプラスミドは、細胞内に1から2コピーと非常に少ないコピー数にもかかわらず、娘細胞へと安定に分配される。この過程でFプラスミドは、細胞中央で複製されたのち速やかに細胞両極方向へ移動することが知られており、ATPアーゼのSopAタンパク質が移動の駆動力を生じているのではないかと考えられてきた。いかにしてSopAタンパク質はプラスミドに駆動力を与えているのだろうか?

私たちは今回、生きた細胞の中でプラスミドDNAとSopAタンパク質を蛍光タンパク質で標識し、両者の動態解析を行った。SopA-YFPタンパク質は細胞極近くに蛍光輝点を形成し、これが重合の中心となり、さらにそこから細胞全体に繊維(らせん)状に構造体を延ばしていた。また、このSopAの重合中心は、細胞内の端から端へ周期的に移動し、その後を追ってプラスミドDNAも周期的に移動した。SopAタンパク質は、直接プラスミドを押し引きして分配移動させるというより、プラスミドの移動の際の軌道として機能していると考えられる。この繊維構造には方向性があり、Fプラスミドの分配移動をガイドする軌道として機能すると考えられる。

このモデルを導いた観察は、微弱なシグナル強度でかつ生きた細胞に毒性の少ないDeltaVision高解像度顕微鏡システムによって可能となった。


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