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IN Cell User’s Day 2017にてポスターを掲示してくださった名古屋市立大学大学院医学研究科の稲垣先生植田先生高瀬先生に、IN Cell Analyzerをどのようにお使いになられているかなどを伺いました。

インタビューに伺った日はちょうど職業体験の中学生が訪ねていた日でした。共同研究教育センターの高瀬先生が4人の中学生に丁寧にそしてわかりやすく弊社IN Cell Analyzerの使い方をご説明されると、中学生はあっという間にIN Cell Analyzerでの撮影ができるようになりました。
高瀬先生は年間延べ110人(15中学校)くらいの職業体験を受け入れられ、未来の理系育成にご尽力されていらっしゃるお姿が印象的でした。


名古屋市立大学大学院医学研究科 臨床病態病理学
稲垣 宏 様

IN Cellはどのような点でお役に立っているでしょうか?

役に立っているというよりIN Cellでしかできないと思っています。病理診断はHE染色で組織を観察することが基本ですが、さらに免疫染色やFISHなどを用いて細胞レベルで詳細な観察を行った場合、HE情報とのつながりを示すことが困難でした。

IN Cellを使用して病理標本全体をデジタル画像化することで、細胞レベルでの観察が容易にできるようになったので、研究に大変助かっています。

具体的に使用方法を教えていただけますか?

反応性細胞が多数混在しているB細胞性リンパ腫の場合、組織FISH法を行っても本当に腫瘍細胞に染色体異常が起きているか判断ができません。HE標本とCD79a蛍光免疫染色でB細胞性腫瘍細胞を細胞レベルで特定し、その細胞に染色体異常を同定して初めてB細胞性腫瘍細胞に異常が生じていると診断ができます。

腫瘍細胞における蛍光免疫染色やFISH法のシグナルを蛍光顕微鏡下で探すのは大変ですし、探して撮影している間に蛍光が褪色してしまいます。現在はIN Cellを使って病理標本全体のHE、蛍光免疫染色、FISHシグナルを蛍光顕微鏡観察することなくデジタル画像化してしまい、蛍光褪色を気にすることなくモニター上でじっくり観察する、という方法を用いています。また稀な病態のヒト病理標本は限られているため、病理切片1枚から多くのデータが得られることは大変有用です。手間は少しかかりますが、1枚の病理切片を使って、多重蛍光免疫染色や多重FISH解析もIN Cellを用いて可能です。

参考文献

  1. Ishibashi K, et al. Warthin-like mucoepidermoid carcinoma: A combined study of fluorescence in situ hybridization and whole-slide imaging. Am J Surg Pathol. 2015;39:1479-87. PMID: 26457352.
  2. Fujii K, et al. Cellular-level characterization of B cells infiltrating pulmonary MALT lymphoma tissues. Virchows Arch. 2016;469:575-580. PMID: 27600807.

ポスターの内容をご紹介ください。

HE → 免疫染色 → FISH、この3つがつながってはじめて腫瘍細胞の遺伝子異常といった解析ができるのですが、今までは3つがつながらない、つまり連続性がありませんでした。これまで連続切片を用いてこの3者をつなげていたのですが、連続切片ではやはり差異が生じて、完全に同じ細胞の観察は不可能でした。この問題を解決してくれたのがIN Cellで、初めて3つの情報をつなげることができるようになりました。多くの同様な機器は対物レンズが40xまでに制限されていることが多く、IN CellではFISH解析に必要な60xの対物レンズが使えることも研究が可能になった理由です。

IN Cellを使用して上記3つの情報を連続して得ることで、特定の細胞における染色体異常の観察ができるようになり、多形腺腫細胞のclonality解析を行いました。その結果をポスターにしています。

名古屋市立大学大学院医学研究科 臨床病態病理学 稲垣 宏 様

写真:名古屋市立大学大学院医学研究科・臨床病態病理学教室の皆さん
前列中央右が稲垣宏教授、前列中央が村瀬貴幸准教授

名古屋市立大学大学院医学研究科
臨床病態病理学

稲垣 宏 様

稲垣先生のラボのポスターは「こちらより」ご覧ください。
「Sequential FICTION-WSI法を用いた多形腺腫細胞のclonality解析」

論文紹介

  • Cellular-level characterization of B cells infiltrating pulmonary MALT lymphoma tissues Virchows Arch. 2016 Nov;469(5):575-580. Epub 2016 Sep 6.
  • Warthin-like Mucoepidermoid Carcinoma: A Combined Study of Fluorescence In Situ Hybridization and Whole-slide Imaging. Am J Surg Pathol. 2015 Nov;39(11):1479-87

名古屋市立大学大学院医学研究科 機能組織学
植田 高史 様

IN Cellの便利なところはどのような点でしょうか?

IN Cellは一般顕微鏡に比べ、とにかく早く一瞬で撮影ができるところが便利です。各Well 81視野6 Well分、2~3色で撮影しているのですが、30分くらいで完了します。また、専用の解析ソフトを活用することで、これら膨大な画像データから研究対象を短時間で客観的に評価できる点も魅力的です。

どのようなご研究にお使いですか?

イオンチャネルの細胞膜へのTargetingに関する実験を行っており、今回、蛍光融合タンパク質の細胞膜での局在を、客観的に見るためのアッセイ系を構築しました。GEスタッフとやりとりをしながらDeveloper Toolboxで細胞膜に局在化した蛍光のみを判定するプロトコルを作成しました。共焦点顕微鏡で細胞膜に局在すると報告のあるイオンチャネルについて、IN Cellによりトランジェント発現の細胞で60~70%膜局在しているという結果が得られました。膜局在を落とすであろう分子を共発現させた場合20~30%と膜局在が低下し、また同じ遺伝子サブファミリーであまり膜に行かないものも20-30%でした。

ポスターの内容をご紹介ください。

IN Cell User’s Day 2017に出したポスターは研究の前段階の実験になります。IN Cellで蛍光融合タンパク質の細胞膜局在を測定するための、高速かつ客観的なアッセイ系の構築について記しています。

現在のご研究や将来の展望などについてお聞かせください。

現在、ポスター内容の次の段階に進んでいます。イオンチャネルは細胞膜に発現してはじめて機能するものですが、分子単独だと膜に局在するけれど、ある分子と共発現させると局在がどうかわるかといった、分子間のインタラクションについて評価しています。また膜局在化に影響を及ぼす小分子や薬剤のスクリーニングにも活用できるため、そのあたりも含め将来、Journal of Biomolecular screeningなどに投稿できたらうれしいと思っています。

名古屋市立大学大学院医学研究科 機能組織学 植田 高史 様

名古屋市立大学大学院医学研究科
機能組織学

植田 高史 様

植田先生のポスターは「こちらより」ご覧ください。
「IN Cell Analyzerを用いたイオンチャネル型受容体の細胞膜発現変化についての定量解析」


名古屋市立大学大学院医学研究科 共同研究教育センター
高瀬 弘嗣 様

IN Cellの有用性についてお聞かせください。

IN Cellは、特定の分野に固執しておらず、蛍光顕微鏡のアプリケーションは置き換えが可能なうえ、画像がきれいです。特に、昨今はビッグデータ解析を含めた数値解析がブームですので、IN Cellが大変活躍しています。

また、位置の精度が高いので、タイムラプスに最適だという点も評価していますし、ウェルプレートのアプリケーションに限らず、スライドグラスサンプルでものの数を数えることにも対応できますし、とにかくプロトコールを組んでしまえば簡単に使えます。得られた画像を解析するプロトコールで不明な点はGEのバイオダイレクトラインに電話すればすぐに教えてもらえるのも助かっています。

具体的に使用例/分野などをお聞かせいただけますか?

たとえば、病理では予後診断などでビッグデータをもちいた解析を重要視しています。つまり、恣意的にならないように全体で見ることが重要です。同じものを見ても、人間の目で見ると人間のコンディション(たとえば朝と疲れた夜など)や感覚によって数値がわかってしまうことがあります。もしくは、試料の一部分だけを抽出して見ていました。

そのような、恣意的に物事を観察してしまう可能性を排除して解析することができるため、細胞の研究においてもIN Cellが、特にランダムに(自動で)場所を選んで撮影・解析してくれる、要は故意でない、ということがとてもいい点です。

今後の展望などについてお聞かせください。

IN Cellはまだまだいろいろな使い方ができる装置だと思っていますので、この共同研究教育センターに設置してあるIN Cellをもっとたくさんの方に使ってもらえるように日々模索しています。今は沢山の画像データからどのように有用なデータを引き出してくるのか解析の部分を重視しています。また、細胞に対してIN Cellで結晶性の物質などの細胞の取り込みが見られないか検討しています。

インタビュアー補足

名古屋市立大学大学院医学研究科の共同研究教育センターは本年度より共用機器センターの一員となり、こちらに導入されているIN Cell Analyzer 6000および2000は、医学部のみならず他学部の方も使用できるようになったそうです。現在は薬学部の方もご利用になられていて、来年4月に開講する総合生命理学部の方も使用される予定だそうです。

名古屋市立大学大学院医学研究科 共同研究教育センター 高瀬 弘嗣 様

名古屋市立大学大学院医学研究科
共同研究教育センター

高瀬 弘嗣 様

高瀬先生のポスターは「こちらより」ご覧ください。
「新規粘液染色法を使用した、組織中粘液の測定について」



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